6th EMON AWARD 特別賞 岡本裕志

　写真・映像の新たな支流をつくりだそうとするアーティストにフォーカスする公募展「EMON AWARD」6回目の特別賞受賞者は岡本裕志、神林優の2名。9月19日からは岡本の、10月3日からは神林の受賞作を紹介する。

　岡本裕志は1990年東京都生まれ。立命館アジア太平洋大学在学中に東部アフリカを訪れ、卒業後は映像制作会社勤務を経て写真家、映像ディレクターとして独立する。社会と個人の関係性に注目し、国内外でプロジェクトを行う。

　本展にて、ある事件をきっかけに日本中に名前と顔を知られるようになった岡本の友人の過去を遡り、再構築を試みたコンセプチュアルドキュメンタリー作品を発表。友人の体験をもとに、事件が起きたことで降りかかってくる匿名の批判と誹謗中傷、集団のなかで個人を簡単に異端へと追いやる日本の社会構造に焦点を当てる。