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　国際的に活動する3人のアーティスト、ファビアン・クネヒト、田村友一郎、ラウル・ワルヒによる展覧会が開催。2013年にベルリン芸術大学・空間実験研究所（オラファー・エリアソンクラス）に在籍したことから始まった3人の対話を起点とする本展は、それぞれの作品に共通する運動や美学的な言語に焦点を当て、各作品の読み直しを図る。

　クネヒトは1980年ドイツ生まれ。ベルリン芸術大学とカルフォルニア芸術大学にて学ぶ。2012年にはニューヨークにあるマシュー・バーニーのスタジオにてアシスタントを務めた。これまでドイツの美術館での発表や国際展に参加し、「展覧会」という枠組みを解体した作品を多く発表している。

　田村は1977年富山県生まれ。東京藝術大学大学院映像研究科博士号を取得し、2013〜14年までベルリン芸術大学空間実験研究所にて客員研究員として在籍。鑑賞者とのあいだに特異なコミュニケーションをもたらすインスタレーションやパフォーマンスを展開している。

　ワルヒ1980年ドイツ生まれ。ベルリン・ヴァイセンゼー芸術大学で彫刻を、ベルリン芸術大学でフライエ・クンスト（自由芸術）を学ぶ。これまで、ハンブルガー・バーンホフ（ベルリン）、ドレスデン美術館、アルンスベルク美術館などで作品を展示。水が噴き上がり、地面に打ちつけられて消えていく瞬間をとらえたパブリック・インターベンションのシリーズ「Eureka」などを制作している。

　クネヒト、田村、ワルヒの3人はともに、写真、映像、インスタレーション、パブリック・インターベンション、パフォーマンスなど多岐にわたる実践を重ねてきた。本展では、空間や場所、モノや出来事に付属されてきた社会的なコードや意味、歴史といった輪郭を一旦停止させ、仮説的な反復や異化的な状態を築くことでそこに潜む規範を揺るがし、不可視な関係性を導き出す作品を発表する。