EXHIBITIONS

吉左衞門X 深見陶治×十五代吉左衞門・樂直入

2019.10.01 - 2020.03.29

上は、深見陶治《青》(2016)、下は十五代吉左衞門・樂直入《焼貫茶入》(2019)

深見陶治 天上ノ景<渡ル 1998

十五代吉左衞門・樂直入 焼貫茶入 2019

「吉左衞門X展」は、陶芸家の十五代吉左衞門・樂直入(らく・じきにゅう)が深く影響を受けたものや、思惟を共有したもの、共感や感動したものを関数Xとしてコラボレーションする展覧会。第10回となる今回は、鋳込み技法による青白磁や立体作品で知られる陶芸作家の深見陶治(ふかみ・すえはる)とのコラボレーション展を開催する。

 深見は1947年京都府生まれ。67年に日展に初入選し、本格的な作家活動を始める。80年に圧力鋳込みによる青白磁の作品を発表。85年には、イタリア・ファエンツァ国際陶芸展でグランプリを受賞した。以来、多数受賞し、国内のみならず海外でも高く評価されている。日本の現代陶芸を世界に広めた先駆的な作家のひとりであり、泥漿(でいしょう)圧力鋳込みを用いて、青白磁では類を見ないほどの大規模な彫刻的作品を生み出している。

 本展は十五代吉左衞門の隠居後初となる展覧会。世界最大の大きさに挑戦する深見に対して、最小世界を対峙させ、樂焼による《焼貫茶入》を提示する樂直入。伝統のなかにもつねに新しさを追求し続ける両者が競演する。