EXHIBITIONS

カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画展

もつれるものたち

2020.06.09 - 09.27

ピオ・アバド The Collection of Jane Ryan & William Saunders 2014-2019(展示風景)

藤井光 Fukushima Cultural Property Center 2019 ※参考図版

岩間朝子 スタジオでの様子 ※参考図版

 東京都現代美術館は、パリとサンフランシスコを拠点とする「カディスト・アート・ファウンデーション」との共同企画展を開催する。

 カディスト・アート・ファウンデーションは、アーティストは作品を通じて現代の重要な問題を提起し、進歩的な社会の創造に貢献するという信条を掲げる非営利組織。作品の収集とその展示に取り組みながら、社会的議論における現代美術の重要性を提唱している。

 また、文化と文化をつなぐことを目的に、拠点であるパリとサンフランシスコを中心に、世界各地でアーティスト、キュレーター、文化組織と協働。メンバーには、藤井光、磯辺行久、岩間朝子の日本人作家も所属している。

 本展では、木、化石、道具や工芸品など、私たちの日々の暮らしとは切り離せない「もの」が様々なかたちで出現。12人/組のアーティストたちが、ある場所や時代と結びついたものを多角的に見つめ、それらが物質や生き物として、あるいは意味や価値、記憶を運ぶものとして紡いだ変化や移動の軌跡を描き出す。

 パフォーマンスから映像、インスタレーション、写真、彫刻まで、現実や歴史が複雑に交差する現代を軸に、異なる時代や領域、視点を行き来する作品たちは、「もの」たちの予期せぬ交わりやネットワーク、潜在的な親密さや緊張関係を垣間見せながら、私たちの内と外にある閉じた領域や、静的なシステムを開いていくための視座をもたらしてくれるだろう。

※東京都現代美術館は6月2日より一部再開し、6月9日より全館開館。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のための対策は公式ウェブサイトにて案内。