EXHIBITIONS

⼆⼈展 川井雄仁・梅津庸⼀

LOOPな気分でSHOW ME【⼟塊】

2020.02.15 - 03.07

左から、川井雄仁《永井博とシティ・ポップ》(2020)、梅津庸⼀《花粉濾し器》(2019-2020)

川井雄仁 永井博とシティ・ポップ 2020

川井雄仁 サイゼリア 2020

川井雄仁 ふわふわふるる 2020

川井雄仁 Not gonna get us / Not gonna get us 2020

パームツリー palm tree 2019-2020

梅津庸⼀ 血管の輪切り 2019-2020

梅津庸⼀ mevius ring 2019-2020

梅津庸⼀ タピ活 2019-2020

 美術家の川井雄仁と梅津庸⼀による2人展「LOOPな気分でSHOW ME 【土塊】」が開催。本展では、川井の新作10点と、梅津にとって初の試みとなった「陶芸」作品とそれにちなんだドローイングを展⽰する。

 川井は1984年茨城県⽣まれ。ロンドン芸術⼤学チェルシーカレッジオブアートで現代美術を学んだ。帰国後に陶芸に出会い、いちど離れていた制作を再開。現在は笠間市を拠点に、「器」という形式を中⼼に据えた作品を手がけている。

 梅津は1982年⼭形県⽣まれ。これまで⼀貫して、絵画や美術が⽣起する地点に強い関⼼を抱く。⾃画像をはじめとする絵画作品やパフォーマンスを記録した映像作品の制作や、展覧会の企画、論考の執筆などの活動に加え、制作と半共同⽣活を営む私塾「パープルーム予備校」を主宰するなど幅広く活動している。
 
 茨城の⼯房で、共通の関心事である90年代のJ-POPをループ再⽣させながら、日夜作陶に取り組んだ川井と梅津。2人は具体的なエピソードをもとに、物質の持つ厄介さや⽋点を積極的に抱え込みながら、従来の「陶芸」の規範から⼤きく外れたかたちによって、過去の作例にありえたかもしれない別の可能性を浮かび上がらせるような作品を目指した。

 川井の作品は「器」というかたちをとりながら、「使う」ための陶芸ではなく、作品を⾒た鑑賞者の⽬や知覚を強制的に「使わせる」という性質を持つ。いっぽう梅津は、《花粉濾し器》《戦艦加賀》《パームツリー》などの名を冠し、絵画とは異なる時間を内包した陶芸で新たな⼀⾯を見せる。