EXHIBITIONS

絵画と文字×比喩と象徴 メタファーとシンボル

吉原治良 黒地に白円 1971

 特定の意味を持つ文字や言語は、社会生活を過ごす上で欠くことのできないもの。高度経済成長期、急速に変化する社会情勢のなかで迅速な情報共有が求められると、文字の簡略化や形状の象徴化が促され、新言語の登場を誘発し、より効率的な情報伝達の規範として整えられた。

 美術活動においては、戦後現代美術の旗手・吉原治良が前衛書家との交流を通して、文字を造形化して制作に応用。「円」による絵画シリーズなど吉原の抽象表現を原点に、文字は表現手段として高められ、日本の美術家のあいだで主題のひとつとして用いられるようになった。

 本展は、日本文化の精華として位置づけられる書とともに、吉原治良や白髪一雄らの作品を筆頭として、戦後日本を象徴する比喩的な絵画表現に込められた意味を探る。