EXHIBITIONS

西洋近代美術にみる

神話の世界 -生き続ける古典古代-

2020.02.08 - 03.22

フレデリック・レイトン 月桂冠を編む 1872 リヴァプール国立美術館 ウォーカー・アート・ギャラリー Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery.

ローレンス・アルマ=タデマ お気に入りの詩人 1888 リヴァプール国立美術館 レディ・リーヴァー・アート・ギャラリー Courtesy National Museums Liverpool, Lady Lever Art Gallery.

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス フローラ 1914頃 郡山市立美術館蔵

 古来、詩人たちに謳われ、時代を経るごとに多様な解釈や創作が加わることで、豊かな広がりを見せてきたギリシャ・ローマ神話。

 神々とその庇護を受ける人間たちが恋や冒険を繰り広げる物語は、美術においても、ルネサンス以降、古典を教養としていた宮廷人や君主たちに愛され、宮殿や邸宅を飾る美術品の主題として人気を誇った。市民階級が主役となった近代においても、各時代の新しい息吹を吹き込まれながら、ギリシャ・ローマ神話を題材とした多彩な作品が生み出されていった。

 本展では、18世紀のジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージによる版画作品からポール・デルヴォーら20世紀の作家たちによる作品まで、近代美術に表された神話の登場人物や古代の情景を紹介。国内に所蔵されている絵画、版画連作、彫刻作品約60点に、リヴァプール国立美術館所蔵の19世紀ロイヤル・アカデミーの作家たち、フレデリック・レイトンとローレンス・アルマ=タデマの愛らしい小品2点が加わり、甘美な古典の世界を楽しむことができる。

※新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、3月1日より臨時休館。再開については公式ウェブサイトにて案内。