EXHIBITIONS

ルネ・ユイグのまなざし

特別展 フランス絵画の精華

大様式の形成と変容

2020.02.04 - 03.29

フランソワ・ブーシェ 羊飼いのイセに神の姿をみせるアポロン 1750 トゥール美術館 Photo © RMN-Grand Palais / Agence Bulloz / distributed by AMF

エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン ポリニャック公爵夫人、ガブリエル・ヨランド・クロード・マルチーヌ・ド・ポラストロン 1782 ヴェルサイユ宮殿美術館 Photo © RMN-Grand Palais(Château de Versailles) / Gérard Blot / distributed by AMF

ジャン=アントワーヌ・ヴァトー ヴェネチアの宴 1718-1719頃 スコットランド・ナショナル・ギャラリー蔵 National Galleries of Scotland. Bequest of Lady Murray of Henderland 1861

ニコラ・プッサン コリオラヌスに哀訴する妻と母 1652-1653頃 ニコラ・プッサン美術館 © Christophe Deronne

クロード=ジョゼフ・ヴェルネ 海、日没 1748 リール美術館 Photo © RMN-Grand Palais / Jacques Quecq d'Henripret / distributed by AMF

エドゥアール・マネ 散歩 1880頃 東京富士美術館 © 東京富士美術館イメージアーカイブ / DNPartcom

ジャン=アントワーヌ・ヴァトー フルートを吹く男、ふたりの座る女 1717頃 大英博物館 © The Trustees of the British Museum

 東京富士美術館の開館記念展の学術監修を務めたフランスの美術史家、ルネ・ユイグへのオマージュを込めた展覧会が開催されている。

 1983年に開館した東京富士美術館は、開館記念展「近世フランス絵画展」に続いて、「栄光の18世紀フランス名画展」「フランス革命とロマン主義展」を通して、フランス絵画の歴史を体系的に紹介。開館したばかりの無名の美術館が、フランスの有名な美術館から優れた作品を多数借用できたのは、アカデミー・フランセーズ会員のルネ・ユイグからの働きかけがあってこそのことであった。

 また同館はユイグの助言のもと、16世紀のイタリア絵画から20世紀の現代美術にいたる西洋美術史を一望できるコレクションを短期間に形成。なかでもフランス絵画は国内屈指の充実した作品を揃えている。

 本展は、ルーヴル美術館と大英博物館などが所蔵する作品に加えて、東京富士美術館所蔵の重要作品を展示。ニコラ・プッサンやジャン=アントワーヌ・ヴァトー、フランソワ・ブーシェ、エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブランなど、17世紀の古典主義、18世紀のロココ美術、19世紀の新古典主義、ロマン主義を経て印象派誕生前夜までという、フランス絵画がたどった3世紀を一望できる構成となっている。

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、2月27日〜3月15日まで臨時休館。詳細は公式ウェブサイトまで。