EXHIBITIONS

まなざしのカタチ

衣川明子 冨安由真 豊田涼華

2020.02.15 - 03.08

衣川明子 よろこび 2019 撮影=村田冬実

冨安由真 The Sleepwalker(in a pond) 2019 撮影=野口浩史 提供=アートフロントギャラリー

豊田涼華 no title 2019

 3名のペインター、衣川明子、冨安由真、豊田涼華によるグループ展「まなざしのカタチ」が開催。人間の営みや自然界の事象、人を取り巻く様々な出来事を、普段とは少し異なるかたちで描く3人の作品が、ひとつのインスタレーションのようにギャラリー空間のなかで展開される。

 衣川は1986年アメリカ・ニューヨーク生まれ。人や動物同士の目が合い、互いに意識の存在を実感した一瞬を描き続けている。絵具はキャンバスや綿布などの支持体に薄くこすりつけられ、朦朧とした体をなしながらも、ときに臓物のような生々しい姿を放つ。

 冨安は1983年東京都生まれ。日々の生活における現実と虚構の境目をとらえることに関心を寄せて制作を行う。科学によって解明できないような人間の深層心理や心霊などといった不可視なものに対する知覚を手がかりに、心霊写真に登場するエクトプラズムやオーブ、夢遊病、顔の見えない肖像、異形の人などのイメージをモチーフとしている。

 豊田は1996年三重県生まれ。現在、東京藝術大学大学院に在籍。日常のふとした瞬間に目撃した人々やそれらを取り巻く状況を、写真やインターネットで偶然目にした画像や、自身の記憶をたよりに描き、自身にしか見えない奇妙な何かをとらえている。今回がコマーシャルギャラリーでの初めての発表となる。