EXHIBITIONS

アンソニー・リスター、ブライアン・レオ「Rude Words」

アンソニー・リスター SOMEWHERE BETWEEN PERFECT AND GONE TOO FAR #1 2019

ブライアン・レオ Tesla and Munch 2019

 2人のペインター、アンソニー・リスターとブライアン・レオによる新作展が開催される。

 アンソニー・リスターはオーストラリア・ブリスベン生まれ。ニュージーランド出身の巨匠、マックス・ギンブレットに師事。10代の頃よりストリートアートで頭角を現し、ハイカルチャーとローカルチャーのイメージを混ぜ合わせた作品で、ストリートとギャラリーの橋渡しとなるような役を担ってきた。その作品と活動は、100冊以上の出版物で特集され、記録映画『アンソニー・リスター:アーティストの光と影』でも紹介されている。

 レオはニューヨークを拠点に活動。自身の帰属意識、現在の出来事、ポップカルチャー、社会問題など多岐にわたるテーマを、マンガ的な形式で鮮やかに仕上げた作品を発表。またペインティングの小作品を、ときに床から天井まで広がるほど大規模に設置することでも知られている。

 それぞれの手法で、人の生活、マスコミや帰属意識、文化に関わるすべての事柄とのつながりや断絶を表現する2人。本展では、リスターは「現代の神話」と題したシリーズより、白い背景に素早い筆致で描かれた色鮮やかなスーパーヒーローの作品を展示し、ストリートアートとファインアートの境界線を曖昧にする。

 いっぽうレオは個人的な経験やグローバル化の考察、社会批評などを主題とした小作品約100点を発表。会期初日には、ユニークで特徴的な2人の作品が並ぶなかで、リスターによる声のパフォーマンスも行われる。