EXHIBITIONS

濵口京子「Do Gods Travel Lightly?」

2020.01.31 - 02.28

濵口京子 God of the Day 2015

 ニューヨークを拠点に活動するアーティスト・濵口京子の日本初個展が開催される。

 濵口は1989年生まれ。2015年に東京藝術大学先端藝術表現科を卒業、17年に同修士課程を修了。人々の移住や物事の循環などについて関心を持ち、時間の変化や移動といった要素を作品に取り入れ制作を行っている。作品形態は写真、彫刻、インスタレーションなど多岐にわたり、普段見慣れている象徴的なイメージ・かたちを、抽象性を帯びたものへと巧妙に変化させている。

 本展は、2018年にニューヨークのSPRING/BREAK Art Showにて展示された様々な信仰の神々の形を象った氷を用いたインスタレーション《God of the Day》を中心に、新作のアナログ写真作品を組み合わせたインスタレーションを発表する。

 本展のタイトルである「Do Gods Travel Lightly?」は、日本語に訳せば「神々は身軽に旅をするか?」となり、人が帰属の象徴として捉えるような信仰の対象が軽やかに溶けてなくなりまた現れる、というような行程がひとつの旅であることを示唆したもの。また「身軽な旅」という概念は、濵口自身が日本を離れニューヨークで生活するなかで、絶え間なく人々が訪れては去っていくその街の圧倒的な流動性からも着想を得ている。