EXHIBITIONS

中川佳宣「光の壺」

中川佳宣 光の壺 2020

展示風景

 植物の構造や農耕・栽培という人間の営みをモチーフに作品制作を行う彫刻家・中川佳宣の新作個展が開催されている。

 中川は1964年大阪府生まれ。現在は滋賀県を拠点に活動。大阪芸術大学を卒業した87年の初個展以来、一貫して農耕や栽培、農業といった人間の根源的な営みや、植物の構造をモチーフに作品を制作。芸術家と作品との関係を、農夫と植物との関係によく似たアナロジーとしてとらえ、農夫が大地に種を蒔くようにキャンバスに絵具を置き、農夫が畑を耕すように素材にかたちを与えてきた。

 様々な素材を自在に操る職人的な手技や、素朴な佇まいから漂う豊かな詩情で人々を引きつけてきた中川の作品は、東京国立近代美術館や和歌山県立近代美術館をはじめとする国公立美術館、また昭和シェル石油など数多くの企業コレクションに収蔵されている。

 本展では、光を地下茎まで送り込む「蓮」をモチーフにした「光の壺」シリーズの新作を中心に発表。目に見えない本質的な世界を表現した作品《光の根》もあわせて展示される。