EXHIBITIONS

それぞれの山水

2020.02.15 - 03.08

石井友人 享楽庭園4 2019

槙原泰介 Fuel1 2017

水木塁 コーラとミネラルウォーター、スナック菓子が置き忘れられた風景 2019

高嶋晋一+中川周 Landed 2019

 美術批評家・近藤亮介の企画によるグループ展 「それぞれの山水」に、石井友人、高嶋晋一+中川周、槙原泰介、水木塁の4組が参加。本展では、中国発祥の「山水」をキーワードとして、芸術や社会の近未来を思考する。

 既存のイメージの絵画化や、情報の受容装置としての視覚を問題化した作品を制作する石井。画面内には映らないカメラの運動性を基軸に、測量に似た手法を用いて人間不在の世界を表現する高嶋と中川。既製品に手を加え、自然さと不自然さが同居する空間をつくり上げる槙原。そして、スケート・ボーダーとしての身体感覚や、都市と身体との関わりに基づいて作品を手がけてきた水木。

 4組の作家はそれぞれに異なる表現手段と関心を持ちながら、日常にありふれたものを直観し、「素材=物質」との身体的な関係を通して、自らを他律的思考へ投げ入れる点で共通している。

 本展では、4組それぞれの方法で喚起する世界を、思考に先行して物質・行為が存在し、人と自然が主客未分化なまま入り交じる「トポス=場所」としての山水ととらえ、その潜在的な可能性を提示する。

 会期中には多彩なゲストを招き、本展の魅力を掘り下げる全4回のギャラリートーク(第1回:2月15日、第2回:2月22日、第3回:2月29日、第4回:3月7日)も開催。