EXHIBITIONS

奇蹟の芸術都市バルセロナ

ラモン・カザス 影絵芝居のポスター 1897 マルク・マルティ・コレクション蔵 ©︎ Marc Marti Col・lecció

ルマー・リベラ 夜会のあとで 1894頃 カタルーニャ美術館蔵 ©︎ Museu Nacional d’Art de Catalunya, Barcelona(2019)

カザス・イ・バルデス工房(デザイン=アントニ・ガウディ) カザ・バッリョーの組椅子 1904-06頃 カタルーニャ美術館蔵 ©︎ Museu Nacional d’Art de Catalunya, Barcelona(2019)

リュイス・マスリエラ 花のペンダント 1904頃 カタルーニャ美術館蔵 ©︎ Museu Nacional d’Art de Catalunya, Barcelona(2019)

ジュアキム・ミール、リガル・グラネイ社 幼少期のマリア 1910-13 カタルーニャ美術館蔵 ©︎ Museu Nacional d’Art de Catalunya, Barcelona(2019)

サンティアゴ・ルシニョル 自転車乗りラモン・カザス 1889 サバデイ銀行蔵 ©︎ Banco Sabadell Collection

 食文化やスポーツ、世界遺産など豊かな観光資源で人々を魅了し続ける国際都市・バルセロナ。北はフランスに接し、南は地中海を望む温暖な気候、豊かな経済力そして独自の言語文化を背景に、バルセロナは特異な芸術文化を形成してきた。

 とくに、都市の近代化が進んだ1850年代から、88年のバルセロナ万博を経て1930年代後半のスペイン内戦に至るまでの約80年間は、カタルーニャ芸術がもっとも成熟した時期でもあった。

 当時、アントニ・ガウディを筆頭に、現在のバルセロナの景観をかたちづくった建築家たちや、若き日々を同地で過ごしたピカソ、またここを足掛かりに世界的に活躍したミロやダリ、そしてカフェ「四匹の猫」を文化発信の場としたラモン・カザスやサンティアゴ・ルシニョルなど、多くの芸術家が、バルセロナの街で多彩な活動を展開した。

 カタルーニャに花開いた芸術を紹介する本展では、ガウディやムンタネーら街の近代化を推進した建築家らの資料と、多才な芸術家による絵画、ドローイング、彫刻、家具、宝飾品など約130点を展示。世紀末カタルーニャに満ちた熱気を伝える。

※新型コロナウイルス感染症対策の一環として、東京ステーションギャラリーは2月29日〜3月31日まで臨時休館。再開については公式ウェブサイトにて案内。