EXHIBITIONS

百々俊二「大阪ポートレート」

2020.01.10 - 01.25

© Shunji Dodo

© Shunji Dodo

 1980年代より大阪の新世界の人々を撮り続けている写真家・百々俊二(どど・しゅんじ)の個展が開催されている。

 百々は1947年大阪府生まれ、70年九州産業大学芸術学部写真学科卒業。同年に東京写真専門学校の教員を経て、72年に大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校・大阪)の教鞭に立ち、98年には同校学校長に就任した。2015年より入江泰吉記念奈良市写真美術館館長。写真家であり写真教育者としても写真と関わり続けている。

 本展では、百々が76年から大阪の新世界で撮影し続けてきた作品のなかでも、80年代初頭から二眼レフカメラにより撮影された『新世界むかしも今も』のポートレイト作品20点を展示。初期の写真集にあたる同作は、親しい場であった大阪の下町に改めて向き合う百々の目線で人々とその生活がとらえられている。

 また、ギャラリーに隣接するNANZUKAでは、東京・浅草で百々と同じくポートレイトと街を撮り続けた写真家・鬼海弘雄が1996年に発表した「や・ちまた」にフォーカスした展覧会が開催。同時期に2人の写真家により撮影された浅草と新世界を見ることができる。