EXHIBITIONS
没後90年記念 岸田劉生展
愛娘を描いた「麗子像」で知られ、静物画や風景画においても独創的な作品を残した画家・岸田劉生。ものの存在を見つめ、深い精神性を追求した劉生の美意識は、新しい美術を模索する若い作家を中心に、大正〜昭和期の洋画壇に強い影響を与えた。
岸田は生涯で渡欧することなく、独学で水彩による風景画を制作。黒田清輝が主宰する白馬会葵橋洋画研究所で外光主義を知り、雑誌『白樺』で紹介されたゴッホらポスト印象派の画家たちに衝撃を受けた。
しかし次第に、ポスト印象派の表現に違和感を覚えるようになり、独自の写実を探究。当初は西洋に傾倒していた岸田だが、東洋そして日本の美に目覚め、麗子の肖像画を注力して描くようになった。そして晩年には、初心に返ったかのような、光と色彩にあふれた風景画を描いた。
没後90年を記念して開催する本展には、初期の水彩画から38歳で急逝する直前に描かれた風景画まで、珠玉の作品150余点が日本各地から集結。重要文化財の《麗子微笑》をはじめ、《麗子坐像》《童女舞姿》などの代表作を含む出品作を年代順に紹介し、劉生の画業の変遷をたどる。
岸田は生涯で渡欧することなく、独学で水彩による風景画を制作。黒田清輝が主宰する白馬会葵橋洋画研究所で外光主義を知り、雑誌『白樺』で紹介されたゴッホらポスト印象派の画家たちに衝撃を受けた。
しかし次第に、ポスト印象派の表現に違和感を覚えるようになり、独自の写実を探究。当初は西洋に傾倒していた岸田だが、東洋そして日本の美に目覚め、麗子の肖像画を注力して描くようになった。そして晩年には、初心に返ったかのような、光と色彩にあふれた風景画を描いた。
没後90年を記念して開催する本展には、初期の水彩画から38歳で急逝する直前に描かれた風景画まで、珠玉の作品150余点が日本各地から集結。重要文化財の《麗子微笑》をはじめ、《麗子坐像》《童女舞姿》などの代表作を含む出品作を年代順に紹介し、劉生の画業の変遷をたどる。