EXHIBITIONS

作家と現在

2019.12.24 - 2020.02.02

石川竜一 「home work」より 2017

石川竜一 「MITSUGU」より 2019

伊波リンダ 「Nowhere」より 2018

伊波リンダ 「矛盾の中で眠る」より 2014

根間智子 「Paradigm」より 2014-15

根間智子 写真集『Simulacre』より 2019

ミヤギフトシ How Many Nights 2017

ミヤギフトシ How Many Nights 2017

本展ちらしより

 沖縄県立博物館・美術館は、県内外で広く活躍する沖縄出身のアーティスト4名、石川竜一、伊波リンダ、根間智子、ミヤギフトシを迎えた展覧会を開催する。

 石川は1984年生まれ。沖縄が直面する現実やそこに住む人々の生を鋭くとらえた写真集『絶景のポリフォニー』『okinawan portraits』などを発表し、写真家として国内外で活動。また、最新作《MITSUGU》では映像作品の制作に取り組んでおり、新たな展開を見せている。

 伊波は79年生まれ。沖縄に暮らすアメリカ人の日常や、子供たちの様子などを撮影。写真を通して沖縄に住む人々の隠された多様性を示すとともに、沖縄の風景に差し挟まれるアメリカの風景を浮かび上がらせている。近年は初老の男性を取材するなど、これまでと異なる被写体に挑戦している。

 根間は74年生まれ。絵画やガラス作品など様々に手がけ、近年は写真作品を多く発表。最新作《Simulacre》では複製技術としての写真の特性を問いつつ、いっぽうでイメージの重ね合わせによって浮かび上がる新たな表現を模索している。

 ミヤギは81年生まれ。映像・写真・テクストなど複数のメディウムを使って制作を行う。個人の物語と歴史的な叙述が幾重にも折り重なった作品は、多様な観点を見せる。アーティストとしての活動のほか、文芸誌で小説を発表。近著に『ディスタント』(河出書房新社、2019)がある。

 本展では、石川が自身の住まいを撮影した「home work」シリーズと、ミヤギが、第二次世界大戦を経験した5人の女性の物語を紡いだ映像作品《How Many Nights》を沖縄で初公開。そして伊波と根間の近作を展示し、4名がそれぞれの現場で取り組んできた探求の足跡をたどる。