EXHIBITIONS

N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅

2017.02.04 - 06.11

N・S・ハルシャ 私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る(部分) 1999-2001 クイーンズランド・アートギャラリー、ブリズベン蔵

N・S・ハルシャ 私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る(部分) 1999-2001 クイーンズランド・アートギャラリー、ブリズベン蔵

N・S・ハルシャ ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ 2013 「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」(森美術館、2017年)での展示風景 撮影=椎木静寧 写真提供=森美術館

N・S・ハルシャ ここに演説をしに来て(部分) 2008

 1969年、南インドの古都マイスールに生まれたN・S・ハルシャは、現在も同地を拠点に活動をしている。

 老若男女に加え、映画のヒーローや現代美術界のスター、インドの神々、動物などが個性豊かに描写される《ここに演説をしに来て》。あるいは人が移動する、食べる、眠るといった日常的な行為を通して、生死を含む人生の様々なステージを描く絵画《私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る》など、ハルシャは、一つの作品に人物や動物などのモチーフを反復的に描くことで、インドと世界の多様性を示唆してきた。

 一方、外国製の農耕機械が農民の仕事を奪った事実がほのめかされる《チャーミングな国家》。農業と自由貿易の象徴を並置した《彼らが私の空腹をどうにかしてくれるだろう》などでは、政治経済や文化のグローバルな動向に対する批評的な眼差しを見ることできる。そして、そうしたすべての作品に一貫するのは、遊び心に満ちた寓話的なアプローチだ。本展に集まる主要作品約70点は、ハルシャの作品をきっかけとした「チャーミングな旅」へと鑑賞者を誘う。