EXHIBITIONS

高橋秀+藤田桜─素敵なふたり

高橋秀 吽/Un-nero 1995 個人蔵

藤田桜 『きんのがちょう』(学研おはなしえほん)第11図 1972 岡山県立図書館蔵

 生命感あふれる有機的なフォルムの作風で知られる美術家・高橋秀と、布貼り絵作家・藤田桜夫妻の展覧会が開催される。

 高橋は1930年広島県福山市生まれ、61年に安井賞を受賞。藤田は東京に生まれ、現在の大妻女子大学を卒業後、少女雑誌『ひまわり』の編集者として若き日を過ごした。

 やがてふたりは出会い、1958年に結婚して東京・世田谷で新生活をスタート。60年代はじめには日本を離れ、2004年までの41年間をイタリア・ローマを拠点とした。

 高橋は現代美術作家としてヨーロッパ各地、そして日本でも作品を発表。藤田は布貼り絵という独特な表現で、子供向け図書の表紙絵や絵本の制作を重ねた。

 現在は岡山県倉敷市の沙美海岸にアトリエを構え、互いに90歳前後となってもなお、それぞれに作品の制作を続けている高橋と藤田。本展では、この素敵な2人が歩んだ創作の軌跡を、最近作も交えて紹介する。