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EXHIBITIONS

長坂有希「木:これから起こるはずのことに出会うために/Trees: Audition for a Drama still to Happen」

秋田公立美術大学ギャラリーBIYONG POINT
2019.11.16 - 2020.01.12

展示風景より 撮影=萩原健一

展示風景より 撮影=萩原健一

展示風景より 撮影=萩原健一


 国内外を移動しながら、彫刻や写真、映像、パフォーマンスなど、様々な媒体を用いた表現活動を行うアーティスト・長坂有希による展覧会が開催されている。

 長坂は1980年大阪府生まれ。テキサス州立大学芸術学部卒業、国立造形美術大学シュテーデルシューレ・フランクフルト修了。2012年文化庁新進芸術家海外研修制度によりロンドンに滞在。自らが遭遇した事象の背景にある文化や歴史のリサーチとストーリーテリングを制作の主軸とし、それらと自身の記憶や体験が混じりあう点に浮かび上がるものを、様々な媒体を使って表現してきた。

 これまでの主な展覧会に「予兆の輪郭」(トーキョーアーツアンドスペース 本郷、東京、2019)、「Quatro Elementos」(ポルト市立美術館、2017)、「マテリアルとメカニズム」(国際芸術センター青森、2014)、「Signs Taken in Wonder」(オーストリア応用美術・現代美術館MAK、2013)などがある。

 今回の秋田での滞在制作において、江戸時代後期の紀行家で博物学者、本草家でもある菅江真澄と、真澄が生前に書き残した「木」の図絵に着目した長坂。本展では、「写す」という行為を介して真澄が木に向けていた視線や姿勢を自身に取り込むことで、そこで生じる印象や解釈の「ずれ」と向き合いながらも、真澄と描かれた木に接近しようと試みた長坂の実践を紹介する。