EXHIBITIONS

たば塩コレクションに見る ポスター黄金時代

2019.12.14 - 2020.02.16

レイモン・サヴィニャック Gitanes 1953 © ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2019 C3041

村井兄弟商会 「ピーコック」ポスター 1902頃

RÉGIE FRAN ÇAISE(フランス専売) “GITANES”ポスター 1931 デザイン=Jules Isnard Dransy

 たばこと塩の博物館は、国内外のたばこポスターを中心に、世界そして日本のグラフィックデザインの歴史を概観できるポスターコレクションを収蔵。本展ではこのコレクションのなかから、1900年代初頭の貴重なポスターやその原画、著名デザイナーによる作品などを厳選して公開する。

 まだ民営だった明治期のたばこ業界では、各会社が看板や新聞、ビラ、宣伝隊など様々な宣伝を展開。色鮮やかな石版印刷のポスターは当時の先端のメディアで、各社が販売促進を図るべくより美しいポスターを追求したことから印刷技術も発展した。

 たばこと塩の博物館のポスターコレクションには、当時の石版印刷ポスターとその原画も収蔵。原画が現在にまで残っていることは非常に珍しく、印刷工程を示す写真と合わせることで日本商業印刷の黎明期の足跡をたどることができる。

 本展では、明治期の美しい石版印刷ポスター、大正から昭和にかけて活躍した図案家によるポスター、名コピーが登場した昭和30年代のポスターなどを展示。さらに、レイモン・サヴィニャックらによる海外のたばこポスターも紹介し、日本のグラフィックデザインの変遷と、印刷技術の歴史や時代を映すデザインを展観する。