『難波田龍起作品史 1928-1996 アトリエに遺された作品による』 刊行記念展

　日本近現代美術史において多大な業績を遺した画家・難波田龍起。1997年に92歳で生涯を終え、アトリエには画家自身の意志によって初期から晩年に至る作品群が残された。

　アトリエの作品139点は油彩を中心とし、小品ながらもほぼすべてに制作年月日とサインが書かれているだけでなく、1点1点が丁寧に梱包された、画家の歩みを辿れる貴重なもの。2018年には遺族の手を離れ、現在は個人コレクションに収蔵されている。

　ときの忘れものでは、全139点に詳細な解題を記した美術本『難波田龍起作品史 1928-1996　アトリエに遺された作品による』を刊行。難波田研究の第一人者・小林俊介による解説文によって、画家が生前自選した作品群の様相が初めて明らかになる。

　本展ではその刊行を記念し、難波田の油彩、水彩、版画を展示。また、作品の購入者には作品史が贈られる。（出品作に同書収録のものは含まれない）