EXHIBITIONS

Eclipse

HB.Nezu
2019.12.05 - 12.09

© Yuri Sato

 2019年8月に、キュレーターの髙⽊遊と三宅敦⼤が共同運営するオルタナティヴスペース兼キュラトリアルコレクティヴ「HB.Nezu」が発足。「HB.Nezu」は、「キュレーション」のあり様をつねに模索するために、同コレクティヴを主軸とした企画展、ゲストキュレーターによる企画展、アーティスト滞在制作と展示プログラムといった企画を運営していくなかで、⼈々をつなぐスペースを目指していくという。

 今回は、パフォーマーの阿部真理亜をディレクターに、⾝体、絵画、⾳楽、映像、ファッション、彫刻、⽂芸といった複数の分野を横断するアーティストたちによる、マルチメディア・プロジェクト《Eclipse》を展開。東京・上野の市⽥邸(国登録有形⽂化財)を舞台に、「蝕(むしばむ/むしばまれる)」をキーワードとしたパフォーマンスを⾏うとともに、アーティストの花沢忍を迎えた絵画展をHB.Nezuで開催する。

 タイトルの「Eclipse」は、 ⽇⾷や⽉⾷といった天体現象を意味する⾔葉。語源はギリシャ語の「ԑкλԑլπσլσ(ékleipsis、⼒を失う)」にあると⾔われている。

 今回の《Eclipse》の制作にあたっては、現代アメリカ⽂学を代表する作家ドン・デリーロの著作『ボディ・アーティスト』(上岡伸雄訳、ちくま⽂庫)から「不在」や「声」といったコンセプトを引き継いだドラマトゥルギーを立ち上げ、アーティストたちがそれに応答するようにひとつの世界観を模索。男⼥の⽇常的な対話と宇宙的なスケールを巡るSF的な世界観の往還を軸に、⽣と死、現前と不在、⾒えるものと⾒えないものといった⼆項対⽴について思考した。

 2会場を使ってパフォーマンスと展覧会のふたつの形式を同時に行う本作は、「Eclipse」の持つ「重なり合う」というコンセプトのもと、異なった表現⼿法を持つアーティストを共鳴させるという実験的な提⽰を試みる。

 参加アーティストは、阿部真理亜、⼩野⿓⼀、酒井直之、佐藤友理、敷地理、柴⽥悠、花沢忍の7名。