EXHIBITIONS

生誕115年

片岡球子と難波田龍起展

2019.11.30 - 2020.02.11

片岡球子 面構 浮世絵師歌川国芳と浮世絵研究家鈴木重三先生 1988 北海道立近代美術館蔵

難波田龍起 軌跡 1956 北海道立近代美術館蔵

 2020年に生誕115年を迎える日本画家の片岡球子と、抽象画家の難波田龍起。同世代の2人はともに北海道に生まれ、昭和から平成にかけてそれぞれの絵画世界を深め、近代日本美術史に大きな足跡を残した。

 片岡は札幌に生まれ育ち、上京して女子美術学校で日本画を学んだ。院展を舞台に、日本の伝統芸能や各地の名山、歴史上の人物、そして裸婦などをテーマにとした作品を発表。片岡の鮮烈な色彩と大胆な造形、躍動するような生命感、現代的な人間表現は、今日の日本画においても個性を放っている。

 難波田は旭川生まれ、東京育ち。初期は風景画や古代ギリシャのイメージを描き、戦後に抽象画へ移行。内面的な造形から長い歩みを経て抽象に至った画風は詩心と思索に満ち、独自の絵画世界を切り拓いた。

 本展では、片岡と難波田の充実したコレクションを有する北海道立近代美術館から、2人の代表的な作品を中心に約60点を紹介する。