EXHIBITIONS

松本力「記しを憶う」

-東京都写真美術館コレクションを中心に

2019.11.16 - 2020.01.05

「あざみ野コンテンポラリー vol.1 イメージの手ざわり展」(横浜市民ギャラリーあざみ野)でのパフォーマンス 2011

 松本は1967年東京都生まれの絵かき・アニメーション作家。トレースをせずに1コマずつドローイングを描き、透過光を加えてビデオで撮影した映像作品を制作。映像インスタレーションのほか、立体作品や音声によるライブパフォーマンスや、手製の映像装置を用いた独自のワークショップを美術館や学校、滞在する各地域で数多く開催し、国内外で活躍している。

 自身の映像作品について、絵を描くなかで生じる考えや感情を具象化する「イメージの身体表現」と位置づけている松本。その世界観は、幻想的な描写と時間を遡行するような奇妙な視線とともに、不思議な懐かしさを湛えており、切なさや哀しみの感情を見る者に喚起させる。

 本展は同時開催の上野アーティストプロジェクト 2019「子どもへのまなざし」 展との連動企画。東京都写真美術館所蔵の松本作品を、新たなインスタレーションとともに展開する。
 
 会期中には松本と長年に渡り活動してきた、音楽家のVOQとコラボレーションするライブパフォーマンスも予定。映像と音楽のまなざしが交差する空間表現を楽しみたい。