EXHIBITIONS

上野アーティストプロジェクト2019

子どもへのまなざし

新生加奈 少女と宇宙 2016 作家蔵 撮影=大谷一郎

大久保綾子 生命を紡ぐ 2014 作家蔵

志田翼 たくさん 2018 作家蔵 撮影=大谷一郎

豊澤めぐみ The Birthday 2015 作家蔵 撮影=大谷一郎

山本靖久 柔らかな予感 2015 作家蔵

木原正徳 人のかたち野のかたち-地に還る- 2017 作家蔵

「上野アーティストプロジェクト」は、「公募展のふるさと」と称される東京都美術館の歴史の継承と未来への発展を図るため、2017年にスタートした展覧会シリーズ。公募団体展で活躍する優れた現代作家をテーマに沿って選定し、紹介してきた。

 その第3弾となる今回のテーマは「子どもへのまなざし」。公募団体で活躍する6名の作家、大久保綾子、木原正徳、志田翼、新生加奈、豊澤めぐみ、山本靖久が参加する。

 まるみのあるフォルムで、一貫して母子像を描き続ける大久保、人体と自然が混然一体となった画面で、生命が循環するさまを表現する木原、現代社会において、中・高校生が直面する葛藤をテーマに描く志田、岩絵具や金箔などを用いて、ぬくもりのある色彩の人物画を手がける新生。そして自身の内面や思春期に感じていた思いを表現する豊澤、人間と自然が調和した、楽園のような作品世界を創出する山本。

 本展では、6名の作品を「愛される存在」「成長と葛藤」「生命のつながり」の3つのキーワードに沿って展示し、「子供」に仮託される多層的なイメージを読み解く。