EXHIBITIONS

川島清「水量Ⅹ」

川島清 水量-樹のプラズマ  2016-2017 参考図版

 鉄、鉛、木、石膏など重厚な素材を用いて制作を行う彫刻家・川島清。川島は、1986〜88年にアジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けて渡米し、P.S.1 プロジェクト(ニューヨーク)に参加。93年にはローマとドイツの展覧会「90年代の日本-13人のアーティストたちの提言」(ローマ市立フォルクローレ美術館、デュッセルドルフ美術館)に出展し、同年、美術館個展「川島清 内層の視点-Observation」(いわき市立美術館)を開催。以降、個展を発表の中心として、精力的に制作活動を続けてきた。

 近年は、「彫刻なるもの-川島清、土谷武、若林奮の作品から」(いわき市立美術館、2006)、「ミニマル|ポストミニマル 1970年代以降の絵画と彫刻」(宇都宮美術館、栃木、2013)などの展覧会で日本を代表する彫刻家のひとりとして紹介され、16年には川越市立美術館といわき市立美術館を巡回した大規模個展が好評を博した。
 
 物質に潜む本質を探究した彫刻作品と、身体を通して紡ぎ出された言葉で空間を構築する川島。本展では、近年制作を続ける「水量シリーズ」に連なる、木、鉄、鉛、石膏などを組み合わせた新作を発表する。