EXHIBITIONS

瀧口修造/加納光於《海燕のセミオティク》2019

詩人と画家の 出会い 交流 創造

2019.11.01 - 11.26, 2019.11.28 - 12.25

瀧口修造 私の心臓は時を刻む 100点のうち1点 1962 富山県美術館蔵

加納光於 稲妻捕り Elements No.11 1977 作家蔵

加納光於 植物 No.5 1954‐55 富山県美術館蔵(瀧口修造コレクション)

加納光於 イプノス 1960 作家蔵

加納光於 まなざし-疼く飛沫を辿れ 24-V 1989 作家蔵

 美術評論の分野でも活躍した詩人・瀧口修造と、1950年代から独創的な版画作品により国内外で高く評価されてきた美術家・加納光於。2人は54年の出会いから、30歳という年の差ながら長いあいだ創造的な交流を持ったことでも知られている。

 瀧口は1903年富山県(旧婦負郡寒江村)生まれ。慶應義塾大学で西脇順三郎に師事し、シュルレアリスム詩の創作や、アンドレ・ブルトンの著作の翻訳を行った。戦後は、美術評論の執筆やタケミヤ画廊での展覧会で若手作家の支援をしたほか、60 年以降は「造形的実験」と称される造形作品の制作にも没頭した。79年没。

 加納は33年東京都生まれ。独学で銅版画の技法を学び、実験的な銅版画作品で、50年代から国内外で高い評価を得る。瀧口とは四半世紀にわたって創造的な交流を続け、詩画集『稲妻捕り Elements』『掌中破片』を共作。瀧口の没後は、版画に加え、油彩作品の制作にも注力している。

 本展では、加納の最初期の版画集『植物』(1955)から37点組の油彩の最新作《海燕のセミオティク》(2018)までや、瀧口が南画廊で発表したデカルコマニー(転写絵)作品《私の心臓は時を刻む》(1962)など、2人の代表作を展示。あわせて、瀧口と加納の共同制作作品や両者が交わした書簡なども紹介し、強く共鳴し合った両者の精神と創造に光を当てる。