EXHIBITIONS

ヨーガン・アクセルバル「And I reminisce」

2019.11.01 - 11.30

ヨーガン・アクセルバル Untitled / Kenta 11 2019 © Jörgen Axelvall Courtesy of KEN NAKAHASHI

ヨーガン・アクセルバル Untitled / Dylan 15 2019 © Jörgen Axelvall Courtesy of KEN NAKAHASHI

ヨーガン・アクセルバル Untitled / Nagahara 59 2019 © Jörgen Axelvall Courtesy of KEN NAKAHASHI

ヨーガン・アクセルバル Untitled / Vienna 86 2019 © Jörgen Axelvall Courtesy of KEN NAKAHASHI

ヨーガン・アクセルバル Untitled / Itsuki 3 2019 © Jörgen Axelvall Courtesy of KEN NAKAHASHI

 友人や花を撮影したポラロイドの写真シリーズで知られるアーティスト、ヨーガン・アクセルバルの個展が開催される。

 アクセルバルは1972年スウェーデン生まれ。ミューヨークで15年間を過ごした後、2011年から東京在住。15年、7年間にわたり東京で撮影した初の写真シリーズ「I was looking for Park Hyatt Tokyo」が、第18回文化庁メディア芸術祭において審査委員会推薦作品に選出され、国立新美術館にて展示された。17年にはアクセルバルの写真と、詩人でエッセイスト、作家の高橋睦郎によって書き下ろされた詩がシークエンスを織り成す写真集『Go to become なりに行く』を出版した。

 剥離式のピールアパートタイプと呼ばれるポラロイドを使い、ソフトフォーカスで撮影を行うアクセルバル。作家固有の深遠さや唯一無二のイメージを表出させたその作品には、ゆったりとした時間の流れや濃密で清らかな孤独が宿っている。
 
 本展「And I reminisce(そして僕は追憶する)」は、アクセルバルが時を取り返そうとする欲望(記憶違いで浮かんできた美しい過去を捜し求めるのではない、もしもっと早く知っていたら、もっと早く行動していたら自分の現在を変えたかもしれなかったヒントや分岐点を捜し求める衝動)に駆られて制作した作品で構成される。

 アクセルバルが青年期にニューヨークに移り住んでまもなく発見した「少年と花の幻影、追憶する道程の先に見えたもの」。いまも続いているそれらの発見の視覚的証拠としての写真作品、言葉にして意味づけした短編物語をともに発表する。