EXHIBITIONS

竹村京「Madeleine. V, Olympic, and my Garden」

竹村京 Time Counter 2019 Photo by Shinya Kigure © Kei Takemura

竹村京 Olympic and my Garden 2 2019 Photo by Kenji Takahashi © Kei Takemura

 刺繍を施した平面作品を手がけてきたアーティストの竹村京が、タカ・イシイギャラリーでは3年ぶりとなる個展を開催する。

 竹村は1975年東京都生まれ、2002年東京藝術大学大学院美術研究科修了。2000年ポーラ美術振興財団在外研修員としてベルリンに滞在。「世界の共通言語」を探りながら、主に写真やドローイングの上に刺繍を施した白布を重ねた平面のインスタレーションを発表している。

 今年の7〜9月に開催された長島有里枝との2人展「まえ と いま」(群馬県立近代美術館)では、絹糸を素材とした《Time Counter》を制作。東京から群馬の高崎市へ移住した経験を持つ竹村は、同作で過去と現在をオーバーラップさせ、実家の庭にあったイチョウで染めた絹糸、そして群馬という新天地でめぐり合った発光する絹糸を用いることで、自身の記憶と時間を作品化した。

 本展では、新素材である蛍光シルクを用いた刺繍、ドローイングと刺繍からなる最新作《Olympic and my Garden 2》を展示。前作からさらに時間軸を行き来し、これまで竹村が過ごした土地や家族との記憶を浮き上がらせる。