EXHIBITIONS

村松桂作品展「Natura naturans」

つやま自然のふしぎ館
2019.09.21 - 11.04

村松桂 Ordo: Bush Duiker

村松桂 Theophany: Wolverine

村松桂 Blue: Argonauta argo

本展会場風景

本展会場風景

本展会場風景

 国内有数の剥製コレクションを誇る博物館・つやま自然のふしぎ館で、東京在住の写真家・村松桂の個展が開催されている。

 村松は1978年生まれ、日本大学芸術学部写真学科卒業。活動初期より多重露光やフォトコラージュの手法で写真作品を制作してきた。その手法の裏側に、「見ること」や「記憶」に対する懐疑の念や、「写真」と一般的に呼ばれるものへの抗いを存在させ、見る者を原初的な感覚へ立ち戻らせようとしている。近年の主な個展に、「Natura naturata」(森岡書店、東京、2009)、「danza margine」(Lower Akihabara.、東京、2011)、「Urvan / Ruvan」(書騨サイコロ、東京、2014)などがある。

 村松は本展にあたって博物館に2度滞在し、剥製や標本を撮影。剥製を見る私たちが想像する、その動物が生きていたときに見たであろう景色を剥製の目の中に写した「Ordo」シリーズをはじめ、剥製の横顔と生息地が同じ植物のイメージを重ね、「表情とは何か」を問う「Theophany」シリーズなどの新作を手がけた。
 
 展覧会では、写真作品と被写体が同じ空間を共有するように展示される。つやま自然のふしぎ館の開館以来初の、現代アーティストとのコラボレーションとなる。