EXHIBITIONS

中里勇太 木彫展 「蜃気楼日記」

FUMA Contemporary Tokyo | 文京アート|10.04 - 10.18

中里勇太 つまさきたちのこころ 2018

中里勇太 徘徊の王子 2014

中里勇太 おとなし 2017

 動物の姿をメタファーとし、人間の本質を描き出す彫刻家・中里勇太の個展が開催される。

 中里は1986年に群馬県生まれ。中学3年生のときにアンドリュー・ワイエスの作品を知ったことをきっかけに美術の道に進み、高校時代に高村光雲《老猿》に衝撃を受けて彫刻家を志す。2008年東京藝術大学彫刻科、11年同大学大学院に進学。卒業時には、サロン・ド・プランタン賞、平山郁夫賞、三菱地所賞を受賞した。

 これまで、アートフェア東京2016、台湾の三義木彫博物館での展覧会に出展。18年には「THE ドラえもん展」(森アーツセンターギャラリー、東京ほか)の若手作家に選出された。現在開催中の「THE ドラえもん展 OSAKA」(大阪文化館・天保山、〜9月23日)にも参加している。

 中里は自然に囲まれた静かな環境にアトリエを構え、周囲で出会う動物や日本固有の生物を注意深く観察しながら作品を制作。文学や実在の事件などを題材とした彫刻を通して、急速に移り変わる現代社会における人間の危うさや儚さを見つめ続けている。

 本展の出品作について「その日あったことを綴る日記のように、はたまたぼんやりとした蜃気楼を掴むように存在させた」という中里。静止しているはずの作品たちからは、作家が大切に切り出した1コマ1コマと、深い息づかいを感じ取ることができるだろう。