EXHIBITIONS

金子國義展

弥栄画廊銀座店
2019.08.23 - 09.08

金子國義 聖痕Ⅱ 1976

 猥雑にして耽美、しかし洗練された作品で、数多くの熱狂的ファンを生んだ金子國義。1965年に澁澤龍彦との知遇を得て、銀座の青木画廊にて鮮烈なデビューを果たした。

 金子の高評を決定づけたのは、1974年にイタリアのオリベッティ社から依頼された絵本「不思議の国のアリス」。以降、バタイユの「眼球譚」「マダム・エドワルダ」等を題材とした制作で独特なエロティシズムの世界を確立し、一世を風靡した。2015年の逝去後もその魅力は若年層にまで支持を広げており、また国際的にも先述のような海外文学との関連から再評価の機運が高まっている。

 金子作品のなかでも初期作への関心は高く、ことに稀少な油彩は市場においても注目の的だ。本展では、そうした作品10点余が一堂に会する。