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高橋恭司「WOrld's End 写真はいつも世界の終わりを続ける」

nap gallery|08.27 - 09.27

Derek Jarman’s Prospect Cottage, Dungeness, 1992 ©︎ Kyoji Takahashi

 1990年代より雑誌『Purple』や広告などで活躍する写真家・高橋恭司の新刊『WOrld's End』(Blue Sheep)の出版にあわせた展覧会が、nap galleryとBooks and Modern+Blue Sheep Galleryの2会場で同時開催される。

 高橋は1960年生まれ。時代の本質を鋭くとらえた美しい質感のある作品を発表し、後世代に影響を与え続けている。これまでの写真集に『The Mad Broom of Life 』(用美社、1994)、『ROAD MOVIE』(リトルモア、1995)など多数出版。近年はグループ展「Elysian Fields」(ポンピドゥー・センター、2000)に参加したほか、個展「夜の深み」(nap gallery、東京、2016)を開催。

 いまから約30年前、高橋は『カラヴァッジオ』『BLUE』などで知られる映画監督デレク・ジャーマンが亡くなる直前に、その住まいであるイギリス南部・ダンジェネスを訪れた。生前にゲイであることを公表し、HIV感染の宣告を受けたことをきっかけに、原子力発電所のあるダンジェネスに移り住んだジャーマン。打ち捨てられた小屋「プロスペクト・コテージ」で暮らし、草花だけでなく、流木、腐った鉄など海岸で拾い集めた漂流物で庭をつくり、94年に同地で眠りについた。ダンジェネスを訪ねた高橋は、「そこは世界の終わりのような場所だった。同時に、そこにはすべてがあった」と語る。

 1992年のジャーマンの庭、2010年代後半のベルリン、ロンドン、東京の路上、時間と空間を隔てて撮影された写真たちが連なる『WOrld's End』は、映像と写真の世紀にジャーマンが遺したものに対する返答である。