EXHIBITIONS

特別展示 楽器と漆

2017.07.11 - 09.03

紫陽花蒔絵太鼓(生田コレクション 鼓胴より) 国立歴史民俗博物館蔵

紫陽花蒔絵太鼓(生田コレクション 鼓胴より) 国立歴史民俗博物館蔵

真葛蒔絵小鼓胴(生田コレクション 鼓胴より) 国立歴史民俗博物館蔵

七絃琴 冠古 (紀州徳川家伝来楽器コレクションより) 国立歴史民俗博物館蔵

枝垂桜蒔絵三管箱 (紀州徳川家伝来楽器コレクションより) 国立歴史民俗博物館蔵

一節切 銘 山風 (紀州徳川家伝来楽器コレクションより) 国立歴史民俗博物館蔵

袖笙 銘 燕子 (紀州徳川家伝来楽器コレクションより) 国立歴史民俗博物館蔵

 古来、楽器の制作にあたっては、しばしば漆工技術が用いられてきた。それは第一に、漆の接着剤やコーティング剤としての実用的な側面が、音を奏でる道具としての楽器の制作に不可欠であったこと、第二に、外観上の美しさや貴さが求められた楽器にとって、艶やかな漆の塗装面や多彩な装飾技法がふさわしいとみなされたためだと言える。

 本展では、本館が所蔵する紀州徳川家伝来楽器コレクションや生田コレクション 鼓胴(こどう)などの中から、漆技術を用いた楽器とその附属品を約60点展示。楽器と漆の深い関わりに注目し、漆を用いた豊かな日本文化の一端を紹介する。

 同時開催の企画展示「URUSHIふしぎ物語-人と漆の12000年史-」と連動し、漆利用という観点から楽器を見直すきっかけとなるだろう。