EXHIBITIONS
川合優「by trees」展
川合優は1979年岐阜生まれの木工家。近年、自然と切り離れた概念であらゆることが行われ、そのことへの限界を感じ、それぞれの自然観を取り戻す動きが同時代で活躍する作家たちの中でも多く起こっている。川合は山や木々、自然にまつわることに寄り添い、自然界への供物のような神話性内包する作品を一貫して制作してきた。
また、2016年よりプロジェクト「SOMA」をディレクション。同プロジェクトは、国内で使用される木材の多くが輸入に頼っているなか、日本の針葉樹林を使った日用品を制作し、その魅力を伝えていくことで、日本で培われてきた木の文化に対する再評価、ひいては他国の豊かな森林を守ることにもつなげている。18年には、SOMAとしての美術館初の展覧会「日本の森と素木の家具」(竹中大工道具館、兵庫、2018)を行った。
Center for COSMIC WONDERでは3回目となる本展では、だれもが本来持ち合わせている自然観の目覚め、普遍的な美を想起させる作品を発表。あわせて、SOMAの作品も展示する。また初日には、川合と、稲葉俊郎(医師)、後藤しおり(料理家)を迎え、うつくしさの根源について語る朝食会「ありのままのうつくしさ / 生命の記憶」を開催。
「普段われわれが目にしている、家具やフローリング、食器、もしくは鉛筆。
それらに使われている木は、もともと山に生えていたものです。それを誰かが伐って、誰かが製材し、誰かが作りました。
でも、そこに実感はあるでしょうか?どこの、どんな山でどんなふうに生きていたか、想像がつくでしょうか?
日本人の自然観は、1964年のオリンピックを境に大きく変わりました。人と自然との間に、一本の線が引かれたのです。
そしてまた、オリンピックはやってきます。私は、怖くてたまりません。
できることならばもう少し、自然のそばにいたいのです。(川合優)」
また、2016年よりプロジェクト「SOMA」をディレクション。同プロジェクトは、国内で使用される木材の多くが輸入に頼っているなか、日本の針葉樹林を使った日用品を制作し、その魅力を伝えていくことで、日本で培われてきた木の文化に対する再評価、ひいては他国の豊かな森林を守ることにもつなげている。18年には、SOMAとしての美術館初の展覧会「日本の森と素木の家具」(竹中大工道具館、兵庫、2018)を行った。
Center for COSMIC WONDERでは3回目となる本展では、だれもが本来持ち合わせている自然観の目覚め、普遍的な美を想起させる作品を発表。あわせて、SOMAの作品も展示する。また初日には、川合と、稲葉俊郎(医師)、後藤しおり(料理家)を迎え、うつくしさの根源について語る朝食会「ありのままのうつくしさ / 生命の記憶」を開催。
「普段われわれが目にしている、家具やフローリング、食器、もしくは鉛筆。
それらに使われている木は、もともと山に生えていたものです。それを誰かが伐って、誰かが製材し、誰かが作りました。
でも、そこに実感はあるでしょうか?どこの、どんな山でどんなふうに生きていたか、想像がつくでしょうか?
日本人の自然観は、1964年のオリンピックを境に大きく変わりました。人と自然との間に、一本の線が引かれたのです。
そしてまた、オリンピックはやってきます。私は、怖くてたまりません。
できることならばもう少し、自然のそばにいたいのです。(川合優)」

