吉田十七歳個展「劣等生だけ死なないで」

　パープルーム予備校5期生の吉田十七歳が初個展「劣等生だけ死なないで」を開催。吉田がこの1年間取り組んできた抽象画のシリーズと自身のエッセイによって構成される。

　吉田は1998年三重県生まれ。1年前に地元から相模原に引っ越し、パープルーム予備校に入校。美術大学の日本画科の受験を断念したが、これによって近代のアカデミックな美術教育に拘束されない抽象画の制作を行っている。

　様々な出自のアーティストを迎え入れてきたパープルーム予備校は、現代美術の世界で美術大学を卒業したプレーヤーが大半を占める現状を一種の学閥によるゆるやかな独占状態と認識し、それを打開するための試行錯誤を繰り返してきた。したがって、吉田の初個展においてその能力や才能をパープルームが見出し紹介するものではなく、また新人作家の練習試合としてでもなく、これまでパープルームギャラリーが開催してきた展覧会と等価値なものとして扱うという。

　会期中には、でんぱ組.incへの楽曲提供でも話題の諭吉佳作/menとのイベントも開催予定。