計良宏文の越境するヘアメイク

　いま注目のヘアメイクアップアーティスト・計良宏文（けら・ひろふみ）の仕事を通して、ヘアメイクの現在と可能性を新たな視点からとらえる展覧会。

　計良は1971年新潟県生まれ。資生堂トップヘアメイクアップアーティストとしてヘアケアブランド「TSUBAKI」などの宣伝広告、MIKIO SAKABE、ANREALAGE、SOMARTAほか多数のファッションブランドのショーを手がけるなど、国際的に活動。多彩な質感を生み出すヘア技術に定評があり、多くの女優・タレントからも支持を得ている。また、現代美術家の森村泰昌をはじめ、写真家・華道家の勅使河原城一、人形遣いの勘緑など、ファッションにとどまらず、様々なジャンルのアーティストとコラボレーションしている。

　本展では、計良の代表的な宣伝広告などの仕事から、従来のヘアメイクの枠を超える挑戦的な取り組みまで、その全貌を紹介。あわせて、計良がヘアメイクを担当した森村の作品や、かしら（頭部）を制作した文楽人形など、これまでのコラボレーションの成果を示すとともに、ファッションデザイナー・坂部三樹郎との共作による大規模な新作映像インスタレーションも発表する。