EXHIBITIONS
ジョン・ズーリエ
青ぞらのはてのはて
ジョン・ズーリエはモノクロームの抽象的なコンポジションと、油絵具による不透明の層と半透明の層が交互に重なり合う豊かな色彩をもつ絵画作品を1980年代より制作。各々の作品の完成形は、顔料そのものの色合いや透明度に導かれており、絵画のプロセスに対する作家の深い関心と色彩、光、空間への感受性が反映されている。
宮沢賢治の詩「青ぞらのはてのはて」を引用した本展のタイトルについて、ズーリエはこう語る。
「『Night Paintings』シリーズの制作中、私は宮沢賢治の詩を読んでいました。私が特に魅力を感じるのは、彼の自然と色彩に対する感性です。とりわけ今回の展示のタイトルとなったこの詩に顕著なように、彼は地に足をつけながらも超自然的な抒情性を持っています。この詩の奥底に表現されているのは、形なきものと移ろいゆくものです。私の思考はさまざまな物の色彩と表面に向かうことがほとんどですが、ペインティングにおいて私が追及しているものはある種の儚さです。私にとって抽象画とは、物質的な存在であると同時に、青ぞらのはてのはてへと旅立つための手段でもあるのです。」
日本庭園など日本の美学にも深い影響を受けるズーリエのアジア初の個展であり、彼の20年にわたる活動から幅広く作品を展示する本展。「青ぞらのはてのはて」への旅路を楽しみたい。
宮沢賢治の詩「青ぞらのはてのはて」を引用した本展のタイトルについて、ズーリエはこう語る。
「『Night Paintings』シリーズの制作中、私は宮沢賢治の詩を読んでいました。私が特に魅力を感じるのは、彼の自然と色彩に対する感性です。とりわけ今回の展示のタイトルとなったこの詩に顕著なように、彼は地に足をつけながらも超自然的な抒情性を持っています。この詩の奥底に表現されているのは、形なきものと移ろいゆくものです。私の思考はさまざまな物の色彩と表面に向かうことがほとんどですが、ペインティングにおいて私が追及しているものはある種の儚さです。私にとって抽象画とは、物質的な存在であると同時に、青ぞらのはてのはてへと旅立つための手段でもあるのです。」
日本庭園など日本の美学にも深い影響を受けるズーリエのアジア初の個展であり、彼の20年にわたる活動から幅広く作品を展示する本展。「青ぞらのはてのはて」への旅路を楽しみたい。


