『ねないこだれだ』誕生50周年記念　せなけいこ展

　絵本『ねないこだれだ』や『いやだいやだ』の作者として知られる、せなけいこ。カット絵や幻燈、紙芝居などの仕事を経て、童画家の武井武雄に師事したせなは、37歳のときに子育てに奔走しながら絵本作家としてデビュー。おばけや妖怪、うさぎなどをモチーフに、「貼り絵」の手法で、シンプルながらも独創的な絵本を生み出してきた。

　代表的なシリーズに『あーんあんの絵本』（福音館書店）、『おおきくなりたい』『めがねうさぎ』（ポプラ社）、『おばけえほん』（童心社）など。せなの作品の多くは親から子へ、世代を超えて読み継がれるロングセラーとなっている。

　本展では、代表作のひとつ『ねないこだれだ』の誕生50周年を記念し、絵本デビュー作『いやだいやだ』全ページの原画を公開。いきいきとした子供たちの姿やかわいらしい動物、おばけや妖怪などを題材とした数々の名作の原画や貴重な資料など約300点が一堂に展示される。

　会場では、原画ならでは貼り絵独特の質感を味わうことができるほか、絵本コーナーや楽しい仕掛けも用意。また、これまであまり知られていなかったせなの絵本作家デビュー前の仕事も紹介し、創作の全貌をひも解く。