EXHIBITIONS

横浜美術館開館30周年記念 生誕150年・没後80年記念

原三溪の美術 伝説の大コレクション

2019.07.13 - 09.01

孔雀明王像 平安時代後期(12世紀) 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archives 国宝 ※展示期間=7月13日〜8月7日

寝覚物語絵巻(部分) 平安時代後期(12世紀) 大和文華館蔵 国宝 ※展示期間=8月9日〜9月1日 

伝毛益 蜀葵遊猫図 中国・南宋時代(12世紀) 大和文華館蔵 重要文化財 ※展示期間=7月13日〜8月7日

原三溪 白蓮 昭和6(1931)年

伝本阿弥光悦 沃懸地青貝金貝蒔絵群鹿文笛筒(いかけじあおがいかながいまきえぐんろくもんふえづつ) 江戸時代初期(17世紀) 大和文華館蔵 ※展示期間=8月9日~9月1日

志野茶碗 銘 梅が香 桃山時代(16世紀末~17世紀初期) 五島美術館蔵 撮影=名鏡勝朗 ※展示期間=7月13日~8月7日

下村観山 弱法師(部分) 1915 重要文化財 東京国立博物館蔵 Image: TNM Image Archives ※展示期間=8月9日〜9月1日

 原三溪(はら・さんけい)は、横浜において生糸貿易や製糸業などで財をなした実業家。明治はじめに生まれ、昭和戦前期に至る近代日本の黎明・発展期に経済界を牽引した。

 いっぽうで三溪は、独自の歴史観に基づき古美術品を精力的に収集したコレクターでもあった。また茶道具も集め、茶人としても知られた益田鈍翁(ますだ・どんのう)や高橋箒庵(たかはし・そうあん)らと交遊し、慣例にとらわれない自由な趣向の茶事を楽しんだ。

 さらに、現在では国の名勝にも指定される「三溪園」を作庭したほか、書画でも才能を発揮し、アーティストとして活躍。そして、同時代の有望な美術家を積極的に支援し育んだパトロンでもあった。

 本展は、三溪の4つの側面「コレクター」「茶人」「アーティスト」「パトロン」としての業績に焦点を当てた展覧会。国宝、重要文化財指定の名品30件以上を含む三溪旧蔵の美術品や茶道具約150件、関連資料を過去最大規模で展観し、三溪の文化人としての全体像に迫る。(会期中展示替えあり)