EXHIBITIONS

「素材と内面」長坂絵夢 / 藤沢まゆ / 牧田紗季

2019.06.21 - 06.30

上から、牧田紗季《うつせみ》(2019)、藤沢まゆ《向日葵の象》(2019)、長坂絵夢《jumo》(2019)

 人や物事の内面に視点を向ける3人のアーティスト、長坂絵夢、藤沢まゆ、牧田紗季によるグループ展が開催されている。

 長坂は1982年東京都生まれ、2005年多摩美術大学卒業。生命において不可欠な物質であり、産業の基盤材料のひとつである鉄を素材に、平面や立体、インスタレーションなどを発表。人と素材の根源にある密接な関係を見つめ直すことを作品テーマとしている。
 
 藤沢は1986年長野県生まれ、2008年女子美術大学短期大学卒業。筒描きと呼ばれる、日本の伝統工芸の手法を用い、淡い色調で布に絵を染め上げた作品を制作。身のまわりの些細な出来事を、植物や動物、自然を入り交えた空想の世界に入れ込み、現実と融合させて表現している。

 牧田は1990年鹿児島県生まれ。2015年多摩美術大学大学院修了。日常で生じた心の澱を絵画に昇華させたいという思いから、重力から解放された浮遊感のある情景を日本画の材料で描いている。

 本展では、それぞれが扱う素材の特性を生かしながら制作を行う3人の作家と、素材との関係も見どころのひとつとなる。