EXHIBITIONS

オルセーのナビ派展

美の預言者たち ―ささやきとざわめき

2017.02.04 - 05.21

ピエール・ボナール 格子柄のブラウス 1892 © RMN-Grand Palais(musée d'Orsay)/ Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ポール・セリュジエ タリスマン(護符)、愛の森を流れるアヴェン川 1888 © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay)/ Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ポール・ゴーガン 「黄色いキリスト」のある自画像 1890-91 © RMN-Grand Palais(musée d'Orsay)/ René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF

 19世紀末のパリで、前衛的な活動を行った若き芸術家のグループ「ナビ派」。ピエール・ボナール、エドゥアール・ヴュイヤール 、モーリス・ドニ、ポール・セリュジエ、フェリックス・ヴァロットンらを中心とするナビ派の画家たちは、ポール・ゴーギャンから影響を受け、自らを「ナビ(預言者)」と呼び、新たな芸術表現を模索した。

 近代都市生活の諸相を平坦な色の面で表す装飾性と、目に見えないものを描く内面性、日常と神秘をあわせ持つナビ派の芸術は、一見控えめで洗練された画面のうちに、20世紀美術を予兆する静かな革新性を秘めている。

 近年国際的に評価が高まるナビ派の芸術を日本で初めて本格的に紹介する本展ではオルセー美術館が誇るナビ派のコレクションから、油彩画約70点、素描約10点など合わせておよそ80点を紹介。ドラマチックな親密性、多くの画家が描いた子ども時代、目に見えない世界といったキーワードからナビ派をひもといていく。