東麻奈美・竹馬紀美子「ICON」

　憧れや象徴的な意味を持つ「ICON」をキーワードに、東麻奈美と竹馬紀美子による2人展が開催されている。

　東は1988年神奈川県横浜市生まれ。2011年女子美術大学芸術学部洋画学科卒業、13年女子美術大学大学院絵画研究所領域修士課程修了。現代の日本文化を象徴するもののひとつである「美少女フィギュア」をモチーフに、「回転」の行為を加え、永遠性（ループ）・次元・時間の流れを表現。現代的なモチーフと油彩という古典技法で描くことを、大きな時間の流れを感じさせるひとつの方法だと考えている。

　竹馬は1976年生まれ、九州産業大学大学院芸術研究科造形表現専攻修了。少女をモチーフに描き、多感な年代の将来に対する希望や輝き、不安や危うさを表している。自身の制作について、目まぐるしく変化する現代美術のシーンにおいて、かつて「浮世絵」が欧米に影響を与えたように発信していきたいとしている。

　本展では、東の新作絵画と、新たな試みとして掛け軸などを取り入れた竹馬のドローイング、油彩作品が展示される。