EXHIBITIONS

ヴィジョン・オブ・アオモリ vol.17

塚本悦雄|彫刻ファーム

塚本悦雄 Welcome to THE SCULPTURE FARM 2010

塚本悦雄 毛を刈る人 2019

 青森県に縁のあるアーティストを紹介する展覧会シリーズ「ヴィジョン・オブ・アオモリ」の17回目では、彫刻家・塚本悦雄の作品を展示する。

 塚本は1962年熊本県生まれ、89年東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了(サロン・ド・プランタン賞)。「彫刻は自然のものに人の手を加え、自然現象を作為的につくり出すことではないか」と仮定し、制作を行ってきた。

 近年、弘前市を拠点に置く塚本は、自然豊かな青森でも農園の作物には人間による様々な介入が行われていること、津軽藩の武士が飼育したとされる金魚「津軽錦」が人為的に交配された生き物であることなど、地域の現在や歴史を読み解きながら、自身の彫刻観と重ね合わせた作品を手がけている。

 本展では、作品をつくり出す場をファーム(農場)ととらえて展示を構成。自然に介入する人間の欲望を俯瞰する作家の視点を浮かび上がらせる。