EXHIBITIONS

Summer Show 2017

2017.07.11 - 09.02

舟越桂 タイトル未定(制作途中) © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery

舟越桂 タイトル未定(制作途中) © Katsura Funakoshi Courtesy of Nishimura Gallery

小林孝亘 Inverted Vessel 2017 © Takanobu Kobayashi Courtesy of Nishimura Gallery

 ギャラリー取扱作家である舟越桂、小林孝亘、三沢厚彦、押江千衣子、曽谷朝絵、指田菜穂子、町田久美の最新作が集まるグループ展が開催される。

 舟越桂は、長方形のガラスを頭部にまとった女性の半身像を出品。知性を感じさせる青色のガラスは、人物像のすべらかな肌と意想外の調和を成し、この木彫に斬新な造形美をもたらす。あわせて、同彫刻のためのドローイングも出品される。

 小林孝亘は、不可能なバランスで組まれた積木と、森の中に逆さまに置かれた不可解な大きさの壷を描いた絵画2点を出品。現実には起こりえない光景が日常的な実感を伴って成立した両作品の不思議なリアリティは、絵画のみが生み出しうる特有の感覚といえるだろう。

 三沢厚彦は2000年以来取り組んでいる、動物をシンボリックな姿形で彫像したANIMALSのシリーズから、初のモチーフとなる子鹿の彫刻を出品。

 押江千衣子は、従来の作風とは一線を画す抑えた色彩で、咲き散ったオオデマリの花びらをとらえたペインティングを発表する。

 曽谷朝絵は、移り変わる日射しの姿を表現した絵画《The Light》を出品。重なり合う光の軌跡が過ぎ去った時間も感覚させる本作は、視覚的であると共に体感的であり、インスタレーション的要素を多分に含む曽谷の絵画の特色が見事に凝縮されている。

 指田菜穂子は、十二星座をマッチラベル大の紙に描いた12点の連作と、日本文学をテーマにしたペインティング2点を展示。ある年に発表された文学作品の登場人物を題名に入れた後者のシリーズは、「時間」や「時代」を表現しようとする試みで、その文学の内容ではなく、その文学が発表された年の世相が描かれている。

 町田久美はペインティングを1点を出品する。