EXHIBITIONS

挑む浮世絵 国芳から芳年へ

2019.04.13 - 05.26

歌川国芳 相馬の古内裏 弘化2〜3(1845~46)頃 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

歌川国芳 信州川中嶌百勇将戦之内 真田喜兵衛昌幸 名古屋市博物館蔵(高木繁コレクション)

 歌川国芳は、旺盛な好奇心と柔軟な発想、豊かな表現力を駆使した武者絵や戯画によって、衰えつつあった幕末期の浮世絵に活気を取り戻した天才絵師。今日では「奇想の絵師」のひとりとしても数えられ、国芳のもとには「最後の浮世絵師」と称される月岡芳年をはじめ、落合芳幾、歌川芳艶などの弟子たちが集って、国芳の画風を受け継いだ。そのなかでも、国芳の教えを下地に和洋の融合を推し進めた芳年の作品は、再評価されている。

 本展は国芳の武者絵をはじめ、その弟子たちの作品も含む作品と資料150点を展示。幕末から明治へ社会情勢が変化するなかで、新しい画題と表現に挑み続けた芳一派の活動を紹介する。

 なお出品作は、名古屋市博物館の所蔵する国文学者尾崎久弥氏と医学者高木繁氏によるコレクションを中心に構成される。