EXHIBITIONS

長谷川繁「PAINTING」

長谷川繁 2018-19

「描く」ことの本質を探求し続ける画家・長谷川繁の、日本では9年ぶりとなる個展が開催されている。

 長谷川は1963年滋賀県生まれ、86年に愛知県立芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業。ドイツ、オランダで絵画を学び、ヨーロッパを拠点に活動。帰国後は、巨大なキャンバスに壺や生姜といった身のまわりにあるものを描いた作品を発表し、当時の絵画表現の傾向を括った「新しい具象(ニュー・フィギュラティブ・ペインティング)」の画家に数えられた。

 これまでの主な展覧会に、「絵画の庭」(国立国際美術館、大阪、2010)、「公開制作49」(府中市美術館、東京、2010)、「放課後のはらっぱ」(愛知県美術館、2009)、インドトリエンナーレ(デリー、2005)などがある。

 本展では、きゅうりで縁取られたティーポットのようなものを描いた新作、旧作・近作を含む6点を展示。自身にとって「絵画とは何か」「なぜ描くのか」を徹底的に思考してきた長谷川の現在地を紹介する。