EXHIBITIONS

冬木遼太郎《突然の風景》 作品発表

HUB-IBARAKI ART PROJECT 2018-2019

茨木市中央公園 北グラウンド
2019.05.26

冬木 遼太郎《突然の風景》のためのイメージ模型

冬木 遼太郎《突然の風景》のためのイメージ模型

「HUB-IBARAKI ART PROJECT」は、「継続的なアート事業によるまちづくり」を目的に、公募にて選出された1組が半年間にわたり実施するアートプロジェクト。茨木市に暮らす人々が、アート作品・アーティストとの交流を通して、表現の豊かさや探究心に触れることを目指しており、今年で3回目の実施となる。

 本企画は、作品発表だけでなく、トークイベント、ワークショップ、市民交流など13のプログラムを開催。制作過程を鑑賞者と共有し、作品と公開される行為が街の日常にどのような影響を及ぼすか、半年の歳月をかけた「アートによる社会実験」と言える。そのメインプログラムである一日限りの作品発表が、5月26日に茨木市中央公園の北グラウンドにて行われる。

 選定された作家、冬木遼太郎は1984年富山生まれ、2010年京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。近年の主な展示に「ゲンビどこでも企画公募2018展」(広島市現代美術館)、2019年「内的相互 One another one」(ギャラリー崇仁、京都)がある。

 今回発表する作品《突然の風景(Sudden View)》は、屋外の公共空間にて、短時間で発表する、車と音を使ったインスタレーション作品。1音ずつ音階が設定されたクラクション音が割り当てられた車16台が公園のグラウンドに集まり、ひとつの音楽を奏でるというもの。
 

 
「様々な動機でそこにいる人たちが、たまたま茨木市という単位で一緒に暮らしている。(中略)そこで自分ならどうするかを考えた時、他者と関わることが絶対的に良いことであるとか、交流自体を強要するのではなく、自分と違う考えのとなりの人を認める行為から始まるようなことがしたいと思った。」(作家コメント)

 公共空間を巻き込んだアートとの関わりを実験的に行うことで、公共の場において人々のコミュニケーションがどのように存在するか、問いを投げかける作品に注目したい。