EXHIBITIONS

春爛漫 - ポップ&モダン

植葉香澄 Chimera Evolution Photo by Takeru Korota

「装飾性」と「遊び心」を特色のひとつに挙げられる日本美術。古くは縄文式土器や埴輪にさかのぼり、江戸時代に隆盛を極めた琳派の尾形光琳・乾山兄弟が生み出した屏風ややきもの、明治期には輸出用の漆器や金工などの、精緻な技巧な工芸品が制作されてきた。これらの作品は、国内外の美術館に蒐集され、また欧米の万国博覧会で受賞を重ねるなど、日本文化を伝えてきた。
 
 本展は、関⻄から金沢、首都圏エリアなどで活動する若手から巨匠まで、日本美術の文脈を受け継ぐ作家たちの作品を網羅。生命の力を孕んだポップなオブジェ、素材の力を生かした、伝統の革新を感じさせる新作と近作約60点を紹介する。

 出品作家は、金保洋(漆)、神谷麻穂(陶)、久野彩子(真鍮、ブロンズ)、三浦義広(陶)、中嶌真太(金属)、大槻智子(陶)、田村琢郎(樹脂)、塚田美登里(ガラス)、植葉香澄(陶)、上田剛(ブロンズ)、植村宏木(ガラス)、上野正夫(竹)、横山翔平(ガラス)。

 今年で50周年を迎えるモダニズム建築のヒルサイドテラスの、もっとも歴史ある展示空間で作品との出会いを楽しみたい。